
世界で活躍するDJ兼プロデューサー”dj honda”氏の楽曲で制作を開始

Don’t Believe The Hype -止まった町- Beat by dj honda
北海道の内陸の町である滝川・砂川エリアで、それぞれMC DJ ダンサーとして活動していたMoth-E JIZZY ROTTYが、北海道発信の音楽・映像レーベルVANQUISH RECORDS. HIROSTARの召集のもとに集結。3.11震災時、dj honda氏の想いに賛同した日本HIP HOP界の一流のラッパー達とともに制作した名曲「Don’t Believe The Hype -真実の詩」のトラックを使い新型コロナウイルスによる自粛、それに喘ぐ”町”の苦しみや怒りを曲にしようと3月より制作が始り完成した。このインタビューでは昨日、公式より発表された楽曲「Don’t Believe The Hype-止まった町- Beat by dj honda」の制作工程について企画をしたHIROSTAR、ラップで参加のROTTY、JIZZY、Moth-E3名に話を聞いて見た。
飲食店はもう限界なんです。歴史ある良い店がどんどんなくなっていく

Q:今回リリースの曲Don’t Believe The Hype-止まった町- Beat by dj hondaについて制作動機はなんだったんですか?
HIROSTAR :この滝川は比較的はやい時期にコロナ感染者が出てしまったので、街はもう2月からほぼ止まってます。4月に全国で緊急事態宣言が発令され自粛の”お願い”から”要請”変わり休業支援金が出ていますが、北海道の大半は2月から町が動いてない。一年の大事な収入が見込める時期に新年会も送迎会も中止になり飲食店はもう限界なんです。4月末になってからいつ入るかわからない経費でなくなる程度の支援金では、モタないんです。見慣れた風景、歴史ある良い店がどんどんなくなっていく、、、そんな気持ちでいるなか、dj honda氏による今回のプロジェクトの呼びかけを聞き、手をあげさせていただきました。今暮らしているエリアでそれぞれの気持ちを曲に出来ないかと思いました。当時と言っても2ヶ月前ですが、その時は街によって状況がバラバラだったので、近いエリアに暮らす同じ境遇の中にいるメンバーで、それぞれの視点でこの街で見たものを曲にできればと思いMoth-E、JIZZY、ROTTYを誘いやることになりました。
Q:今回の制作にあたってはどういった順序で完成されたのですか?
HIROSTAR:まずメンバー集めですが、人口も4万人いない街でクラブもないため、何かやろうと言うときは最近Moth-E、JIZZY、ROTTYとメンバーは決まっていて、そしてみんなでミーティングをしようと言う事になり当日話しているうちに、それぞれ黙々とリリックを書きだして30分くらいかな?経ってそのままレコーディングしました。その後、ギターを入れてMusic video撮影と言う流れですね。
Q:そんなスピード感で完成するんですね
Moth-E : 今回はdj hondaさんの男気というかメッセージが気持ちを動かしてくれたんです!
ROTTY :生まれてからずっとこの滝川に住んでてて、今回の被害で見たこともないようなこの現状を今こそラップにしたいという思いが湧いてきたんですよね。

ラップは言葉のJAZZ
録音も撮影も自分達でやって、今出来ることを120%出す。
HIROSTAR:ヒップホップは元々即興演奏の文化が強いのでスピード感は他のジャンルよりあります。言葉のジャズみたいな?あってるかな?w でも、今回みんなの熱量が凄くて、現状で言いたい事いっぱいあったんでしょうね!凄く速かった。もちろんその場では仮レコーディングをして、本番のレコーディングはROTTYのスタジオで録音してミックスダウンとマスタリングは僕のスタジオでやりましたので、そのあと時間はかかってますけど、曲の骨格と大方はミーティングしたその場で完成してました。Music videoでは今の町の温度感を記録しておきたかったので、滝川の街と一部ですが砂川も映像で入ってます。ヒップホップはエリアローカルの音楽でもありますので、町に根付き録音も撮影も自分達でやって、この町で今出来ることを120%出す。その試行錯誤が大変だが楽しくてやりがいがあります。
Q:HIROSTARさんはギターで参加されていますが、今回はどのようなプレイを目指したとかは、ありますか?
Gibson Les Paul Gold Topで鋭利なROCKリフ
HIROSTAR:今回は完成されているdj honda氏のbeatにギターを入れると言う事で、まず世界中見てもHIP HOPのREMIXものでラップじゃなくて、ギターをぶち込んでくる人はあまりいないと思うんですよw まして完成されているものなのですごく勇気が必要でしたし、オリジナルとも比べられてしまうので中途半端なギターだと誰も響かないし、わざわざ入れる意味ないと思いました。今回は普段使ってるストラトをケースに閉まって、最近手に入れたGibson Gold Topで鋭利なロックリフとパワーコードをタイトに入れて、曲後半にギターソロを入れました。ヒップホップ好きの人間も、ロック好きの人間も聞いたら”ヤバイ”となるものにしました。
HIP HOPでギターソロは、なかなか聞きませんね
HIROSTAR:そうですね!なので今回は新しい感覚で聞けると思います。

Q :ラッパーの3人にお聞きします。滝川、砂川在住ということですが、コロナウイルスの影響は計り知れないと思いますが、皆さんの地元や周辺の現状は?
Moth-E:地元でコロナの感染者はまだ1人も出てないけど、いつ感染するかわからない中で奮闘してる医療従事者の方やそれに関係する人、感染者を出さないようにしてるみんなはイケてると思う。

JIZZY :個人でやってる飲食店は、自粛という名の強制的な休業で大打撃を受けてるなってのが現状かな。飲食だけではないけど、周りに飲食やってる人がいるから余計にそう思う。その中で、飲食で言えば出前始めたりとか、従来の形を変えてでも頑張ってる人たちを見るたびにこの町は死なないんだなーって実感するよね。
Q :最悪と言っていい今の状況の中でも、創意工夫や感染のリスクを背負ってでも職務を全うしようとしている人々がいてくれるのは本当に素晴らしい事ですよね。

Q :最後に、今回のDon’t Believe The Hypeのリリックに込めた意味は?
Moth-E:2バース目に『ひとつの物語や事件の象徴とされた銅像』に例えて今の残酷な状況をラップして、日本国への不満をぶち込んでいます。
JIZZY :このリリックを書いた時はこのウイルスの特性とかも今よりちゃんとわかってなくて。用心するにこした事はないだろうけど、メディアも不安を煽るような事を言ってる時期で、その時思ったことをそのまま書いてみた感じです。
ROTTY:僕は滝川の三楽街って飲み屋街で生まれ育ってきたので、この街で僕が見たものをそのままリリックに落とし込みました。
Q:三者三様の思いと色を、このDon’t Believe The Hypeというパレットに落とし込んだという事ですね。
担当:今日はみなさんありがとうございました。
一同:ありがとうございました!!!

Don’t Believe The Hype Beat by dj honda/HIROSTAR feat.Moth-E, JIZZY,ROTTY
Beat by dj honda
Lyric by Moth-E, JIZZY, ROTTY
Guitar by HIROSTAR(VANQUISH RECORDS)
Recorded by ROTTY
Mixed & Mastered by VANQUISH RECLIHA
Movie Dir. By ESSTAA FILM PROMOTION